
新型コロナウイルスの感染拡大が収まらない中、ウイルスを遮蔽(しゃへい)するという「ヘルメット型マスク」の普及を目指して開発を続ける研究者が群馬大学にいる。昨年に試作品を披露した後も改良を重ね、現在「5代目」。奇抜な見た目のせいか商品化の打診はないが、ひるむ様子はない。
群馬県桐生市の同大理工学部キャンパスにある研究室で、大学院理工学府の藤井雄作教授(55)が最新版のヘルメットをかぶってみせた。その名も「自由外出マスク」の試作5号機だ。
フルフェース型ヘルメットの額の部分には箱のようなものが取り付けられ、首の部分はビニールのようなもので覆われている。
「この箱の部分が大事なのです」。内部には高性能フィルターが仕込まれ、箱の後ろにあるポンプで空気を吸い込む。ヘルメット内には浄化されたきれいな空気が入ってくる仕組みだ。
ヘルメット内の気圧を外部よりやや高くすることで、フィルターを通らない空気が入ってこないようにしている。耳の後ろから排気する部分にもフィルターを仕込んでいる。
海外メディアに投稿、反応は…
防犯カメラなどの研究開発に携わり、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の客員研究員も務めた経験から「宇宙服のようなものでウイルスを遮ることができるのではないか」と着想。
昨夏に発表した1号機は、ポンプやバッテリーをバッグに詰めて背負う形だった。その後、フルフェースマスクとの一体化や軽量化に向けて改良を重ねた。
5代目は安全を考えて二酸化炭素濃度を測るCO2センサーもヘルメット内外に取り付けた。重さは約800グラム、費用は3万円程度という。
ただ、なかなか注目が集まらないのが悩みの種だ。
普及を図ろうと、ニューヨーク・タイムズやワシントン・ポストなどの海外メディアに研究成果の投稿を重ねたものの、いずれも不採用に。身内の群馬大医学部や群大病院にも採用を持ちかけたものの、いい返事はもらえていない。
「見た目が変なのか……」。思い切って装着したまま桐生市内の量販店に入店したことも。誰からも声をかけられなかった。
それでも、たゆまず努力を続ける。「みんながこのヘルメット型マスクを着ければロックダウンなど不要になる。製品化に向けて動き出せば、より格好いいデザインになるはずだ」(寺沢尚晃)
宇宙服に着想、ヘルメット型マスク 商品化オファーは… [新型コロナウイルス] - 朝日新聞デジタル
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