
先週の新興国市場では、ブラジル・レアルを中心に通貨が上昇。アナリストらが今年の同国経済成長見通しを引き上げたことを背景に、海外投資家の買いが入った。一方、トルコ・リラやペルー・ソルは下落。リラは利下げ圧力、ソルは6日の大統領選決選投票がそれぞれ重しになった。
ハイライト:
- バイデン米大統領はトランプ前政権下で始まった中国企業への 投資禁止措置に修正を加える大統領令に署名した。禁止対象として中国軍部と関係があるか、防衛・監視技術の業務を手掛けている中国企業59社を特定。これには華為技術(ファーウェイ)や通信大手3社が含まれる
- 米国の 雇用者数は5月に伸びが加速し、失業率も改善した。景気が堅調さを取り戻す中、記録的な水準となっている人手不足が幾分緩和されつつあることが示唆された
- ゴールドマン・サックス・グループとバンク・オブ・アメリカ(BofA)のアナリストは、今年のブラジルの成長率予想を 上方修正した。同国の1-3月(第1四半期)の国内総生産(GDP)が投資と農業部門の回復を背景に予想を上回ったことを受けた。ゴールドマンは今年のGDP成長率予想を従来の4.6%から5.5%に、BofAは従来の3.4%から5.2%にそれぞれ引き上げた
- トルコの
消費者物価指数(CPI)は8カ月ぶりに減速した。利下げを開始するよう圧力を強めるエルドアン大統領に対し、中央銀行総裁が抵抗続けることは難しくなりそうだ。5月のCPI上昇率は前年同月比16.6%となり、4月の17.1%から低下。市場予想中央値は17.3%だった
- エルドアン大統領は 利下げをあらためて求め、夏の数カ月が時期の目安と漠然と言及した。これを受けてリラは対ドルで過去最安値を更新した
- 南米ペルーでは 大統領選決選投票を控え、急進左派のペドロ・カスティジョ氏とフジモリ元大統領の長女で中道右派のケイコ・フジモリ氏の支持率が接戦となってる。30日に公表された2つの世論調査で明らかになった
- インド準備銀行は借り入れコストを引き続き抑制するため、量的緩和策を拡大すると発表した。新型コロナ感染第2波で、国内経済の成長は失速しつつあるようだ。ダス総裁はオンライン中継を通じ、1兆2000億ルピー(約1兆8100億円)相当の 国債を追加購入すると表明。政策金利のレポ金利は過去最低の4%に据え置くことを決めた。金利据え置きは6会合連続
| 資産別指数(ニューヨーク時間4日午後4時20分現在) | Weekly |
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| MSCI新興市場指数 | |
| MSCI新興国通貨指数 | |
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ブルームバーグ・バークレイズ新興市場の自国通貨建て国債指数 (3日まで) |
アジア:
- インド経済は1-3月期に市場予想を上回るペースで 成長した。4月以降の新年度は、新型コロナの感染再拡大に見舞われている。1-3月のGDPは前年同期比1.6%増。ブルームバーグのエコノミスト調査では1%増(中央値)と見込まれていた
- 新型コロナの感染拡大を1年余りにわたりうまく封じ込めてきたベトナムだが、ワクチン接種を通じ人口の7割が集団免疫を獲得できなければ、 経済的優位を失う恐れがあるとの見解を政府が示した。政府はウェブサイトで、ワクチン接種の進展ペースが鈍く、経済活動制限を解除できる時期が遅れるだろうとコメント
- アジアの製油所は 利益低迷への対応を進めている。弱い利益は短期的にとどまると予想されるが、域内での新型コロナ感染再拡大で需要が低迷している上に、イランから石油製品の輸出急増が見込まれるためだ
EMEA:
- トルコ中央銀行のカブジュオール総裁は投資家との電話会議で、早期利下げへの 不安は理にかなっていないとの見解を示した。中銀がウェブサイトに掲載した資料のコピーによれば、同総裁は「政策の早期緩和に対する観測には根拠がなく、消し去る必要がある」と述べた
- イランは核兵器に速やかに転用可能な 高濃縮ウランを過去最大量製造した。イラン核合意当事国による核開発制限の枠組み再建が一段と急務になった。ウィーンで行われている当事国代表の核合意再建交渉は8週目に入り、国際原子力機関(IAEA)の査察官は5月31日にイラン核プログラムの評価報告書を部外秘扱いで回覧した
- イスラエルで首相在任期間が通算15年と歴代最長のベンヤミン・ネタニヤフ氏は、 退陣の瀬戸際に追い込まれた。3月の総選挙で第2党となった中道政党「イェシュアティド」のラピド党首はイデオロギーの違いを超えて反ネタニヤフで結集に成功。組閣期限の2日、リブリン大統領に対し連立政権樹立で合意したと通知した。1週間以内に国会で信任投票が行われる見通しで、承認されれば政権交代が決まる
中南米:
- メキシコ銀行(中央銀行)は、インフレ率が中銀の目標レンジ上限を大幅に上回る水準に年内はとどまるとの見通しを示した。ただ、短期的な上昇圧力が緩めば、2022年には急低下すると予想した。四半期報告書によると、インフレ率は21年10-12月(第4四半期)に4.8%と、中銀の目標レンジ上限(4%)と従来予想(3.6%)を大幅に上回る見込み。22年末までには3.1%に低下すると予想している
- ブラジル中央銀行のロベルト・カンポス・ネト総裁は、新型コロナ感染第2波に見舞われている同国経済について、楽観的な見通しを示した。同国のコロナワクチン接種は加速しているとし、今年後半の課題はサービス業がどれほど回復するかだと発言。持続的な成長を実現するには長期的な投資を行うための構造改革が必要だと述べた
- コロンビアの社債が売り圧力にさらされている。S&Pグローバル・レーティングに続き主要格付け会社2社目が同国の信用格付けをジャンク(投資不適格)級に引き下げるとの観測が広がっているためだ。ブルームバーグ・バークレイズの社債指数によると、コロンビアのドル建て社債は5月に新興市場でパフォーマンス最下位となった
| 今後のデータと経済リリース: |
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原題: Brazil’s Real Leads Gains, While Lira, Sol Decline: EM Review(抜粋)
【先週の新興国市場】レアル中心に通貨上昇、成長見通し引き上げ好感 - ブルームバーグ
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