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Monday, June 28, 2021

中国EV市場の「首都」になった柳州-五菱の戦略、欧米勢のヒントに - ブルームバーグ

世界最大の電気自動車(EV)市場、中国の南部に位置する広西チワン族自治区柳州市を訪れると静かなことに気付く。大半の大都市のような車の騒音がほとんどないのだ。

  広東省広州のコンサルティング企業WAYSインフォメーション・テクノロジーによれば、柳州市で販売された車の30%近くがEVで、その割合は中国平均の5倍を超える。つまり、人口400万人の柳州は中国EV市場の事実上の「首都」だ。世界的に見ても、EV普及率はオスロに次ぐが、それだけではない。柳州の大気と水の質の良さは、公害のひどさで知られる中国でトップクラスとなっている。

  この「緑の配当」は柳州市をEVの製造拠点とするための市当局が続けてきた取り組みの予期せぬボーナスだ。同市に本社を置く上汽通用五菱汽車が昨年発売した極めて安い小型EV「宏光ミニ」は中国では今、テスラよりよく売れている。柳州市では住民のEV購入意欲を高めようと、大掛かりな試乗キャンペーンや無料駐車場・充電拠点の整備などさまざまな仕掛けが施されてきた。

中国でテスラより人気-安くてカラフルなEV、若手社員に託した五菱

  

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「宝駿E100」(柳州市、5月17日)

  ドイツや米国など欧米各国はEV購入補助金などの奨励策を設けているが、ノルウェーやスウェーデンといった欧州の一部を除いてEVの販売はエンジン車に依然として大きく後れを取っている。

  柳州市の戦略は、米ゼネラル・モーターズ(GM)や独フォルクスワーゲン(VW)のようなに未来をEVに託し巨額の資金を投じている自動車メーカー各社にも有益かもしれない。ブルームバーグNEFによると、新エネルギー車(NEV)は昨年、世界の乗用車販売の4.5%弱にとどまった。

Slow Take-Up

EV sales still lag well behind fossil-fueled cars around the world

Source: BNEF, Marklines

  まずは柳州の住民をEVに慣れさせることだった。GMと上海汽車集団(SAICモーター)、 広西汽車集団の合弁会社である五菱は2017年、10カ月の試乗キャンペーンを無料で実施。1万5000人以上が同社の「宝駿E100」に乗り、1万2000項目で意見を寄せた。試乗キャンペーンは大人気で枠が数分で埋まり、キャンペーンに参加した住民の7割が実際に購入した。

テスラ車より人気の五菱車

  五菱はその後、住民のニーズと運転習慣を研究し、宝駿E100を30キロメートル未満の通勤距離に合わせ調整。 全長がテスラの「モデルX」の半分ほどで、独メルセデスの「スマート」に似た2シーター車が約5000ドル(約55万3000円)で登場。さらに、最大1万キロを運転すると最高で年1000元(約1万7100円)の現金がもらえるというインセンティブもある。

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カスタマイズされた「宝駿E100」

  柳州市は1万5000台分の駐車スペースを追加で設けた。歩道脇などこれまでに使われていなかったスペースが小型車用に充てられた。

  上海のコンサルティング会社オートモビリティーのビル・ルッソ最高経営責任者(CEO)は「価格が手頃で便利なEVを製造すれば、住民が通勤手段としている自転車やスクーターにとって代わることができる。一般的に中国の小規模都市には公共交通機関の選択肢がなく、住民の通勤手段を広げることで手頃なEVが普及し得る」と述べる。

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柳州鋼鉄の工場群

  宝駿は家庭用ソケットから充電可能なため、五菱は通常のEVインフラと比べ極めて安いコストで柳州市全域に充電拠点を設置することができた。現在、同市には約3万の充電拠点がある。EVはバス専用レーンを走ることが認められており、ラッシュアワーなどの交通渋滞時には時間の節約にもなる。

Electric Town
SAIC-GM-Wuling Automobile Co., the China EV Maker Betting on Cult Status to Sell a Million Cars

五菱の工場

原題: China’s Electric Car Capital Has Lessons for the Rest of World(抜粋)

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