
磐梯町は今年度、スマートフォンで決済するプレミアム付デジタル商品券を初めて販売し、町民の利用が進んでいる。紙代と印刷代が省かれるため、特典の割合(プレミアム率)を高く設定でき、地元商店などでの購買に弾みがつくことが期待される。商品券を購入する際の手続きの簡素化など課題もあるが、デジタル社会形成への動きが進む中、他の手本となる「磐梯モデル」を確立してほしい。 デジタル商品券は、実証実験の位置付けで最先端の安全管理技術を採用している。専用アプリをスマホにダウンロードし、会計の際は店舗でQRコードを読み取って決済する。スーパー、飲食店など三十三店舗で利用できる。 一部五千円で、紙版商品券とともに七月に販売した。紙版はプレミアム率を20%としたのに対し、デジタル版は25%に設定し、五千円を支払えば六千二百五十円分の買い物や食事が楽しめる。紙版は一枚五百円券で、釣り銭を受け取ることはできないが、デジタル版は一円単位で使うことが可能だ。利便性が高く、売り出した二千部は完売した。町村部を中心に商店街再生の糸口が見いだせない中、住民がこれまで以上に身近な店舗を利用する足掛かりを築いたと評価できるだろう。
新型コロナウイルス感染の収束を見据え、今後はデジタル商品券を全国に向けて売り出す準備を進めてはどうか。加盟店に旅館やペンションを増やし、旅行業者などを通じてスキー客や合宿場所を探す学生に購入を呼び掛ける。宿泊料が実質的に割引となり、誘客の大きな目玉になる。来町者が増えれば、町内の商店や飲食店などもこれまで以上に活気づく。ふるさと納税の返礼品としても話題を呼ぶはずだ。 ただ、デジタル商品券の発行には課題も少なくない。今回は、町民が現金を持参して購入する「アナログ」な形で行われた。購入手続きを全てネット上で行う仕組みを構築し、維持していくには多額の費用がかかるという。 県は来月、新型コロナの感染防止対策認定店で使用できるプレミアム付きの電子商品券を初めて発売する。コロナ禍が長引く中、非接触型の商品券を採用する動きは今後、県内市町村にも広がりを見せると予想される。国際的にデジタル化が立ち遅れていると指摘される中、政府は電子社会の実現に本腰を入れ始めた。暮らしが便利になるという利点を国民が実感するためには、地方自治体の取り組みに対する国の手厚い支援が必要となる。(菅野龍太)
【デジタル商品券】「磐梯モデル」確立を(10月4日)(福島民報) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース
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