
[New門]は、旬のニュースを記者が解き明かすコーナーです。今回のテーマは「ダークストア」。
「ダークストア」と呼ばれるインターネット注文専用の店舗が、国内でじわりと広がっている。商品を10~30分程度で届けるスピードが売りだ。コロナ禍で外出を控える人が増える中、新たな買い物の手段として定着するか注目される。
周囲に閑静な住宅街が広がる東急電鉄自由が丘駅(東京都目黒区)から徒歩数分。ビル1階のコンビニほどの広さの店内に、野菜や肉、冷凍食品、ジュースなどが所狭しと並ぶ。オレンジ色のジャンパーを着たスタッフはいるが、買い物客はいない。
「ピコーン」。店内に電子音が響くと、間髪入れずにスタッフが声を上げる。
「オーダー(注文)です!」
店の入り口の脇に設置されたモニターに、注文客の名前や住所などが表示され、店内に緊張した空気が走る。注文からの経過時間が秒単位で示される。
「ピッカー」と呼ばれる
この店舗は、ダークストア専業のスタートアップ「OniGO(オニゴ)」が構えた。同社は昨年8月、「10分で届く宅配スーパー」として都内でサービスを始め、自由が丘のほか数店舗を展開。今年中に東京23区内で20店まで増やす計画だ。
今は多くの小売店がネットスーパーを手がける。通常は、実際に買い物ができる店舗で、従業員が注文を受けた商品をピックアップして配送する。店舗営業と並行して対応する必要があり、商品を届けるのに2~3時間かかるケースが多い。
一方、ダークストアはネット注文に特化し、店内で買い物はできない。英語のダーク(dark)には「隠された」という意味があり、まさに「見えないお店」だ。
宅配エリアは狭く、オニゴの場合は半径1~2キロ・メートル圏内という。スピード重視のためで、梅下直也代表取締役(44)は「我々は欲しいものをすぐに届けられる」と胸を張る。
今後の成長を見込んだ参入も相次ぐ。ウォルトマーケットジャパンは昨年12月、札幌市で注文から30分程度で届けるサービスを開始。今年1月には函館市、2月には広島市、呉市に広げた。ヤフーとアスクル、出前館は1月、「Yahoo!マート by ASKUL」を本格展開した。
ネットで商品注文、お届けまで10~30分…「見えないお店」じわり増加 - 読売新聞オンライン
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